オバマ氏訪日が終わって

オバマ氏の広島訪問が終わった。

私としては感激した。歴史的に戦争当事国同士の和解は、時間でのみ解決できるのかと思っていた。中、韓とは70年経ったけどまともな和解に達していない。

アメリカ側の世論としては、”謝るようなことはして欲しくない”との条件があったようだ。ただ、事実としては、アメリカはドイツに対する核爆弾の開発・製造の優位性を見せつけるべく、どこかへの投下を強く望んでいたことは確実だ。そこで、ソ連参戦で負けを受け入れて反撃能力のなくなった日本へ、かつ都市に投下したのだ。どのような言い訳も空しい。

今回、米の日本に対する謝罪が無かったことは其れで良い。

ただ社会学者たちとして、米は大戦後のベトナム、日本、北朝鮮、アフガン、イラクとの戦争を行ってきたが、それぞれ何を間違ったのか(あるいは間違ってなかったのか)の歴史の総点検を行い世界に発表すべきだろう。それ無くして、どのように核の無い世界を実現できるだろうか!

ちょっと、話は飛ぶが、オバマ氏の訪問があった、”原爆資料館”。訪れた人へのインタビューをいろいろ聞くが、かなりの衝撃を受けるようだ。

そこで提案だが、東京に”原爆資料館(別館)”を作って欲しい。一つ二つの美術館をつぶしてでも(どこぞの都知事は悲しみかも知らんが)”原爆資料館”を東京に作って欲しい!

イスラミック国にどう対応すべきか?(都市はテロに勝てないのではないか?)

昨日、パリで同時多発テロ6箇所で発生して、129人以上が死亡、数百人が負傷した。都市はテロに勝てないのではないか?”勝つ”とは、市民の自由を保障し、権利の行使を認め、都市機能を正常に保全する、などなどの状況を維持できることとする。

あるいは、全”イスラミック国”メンバーの殲滅であろう。

 

命をかけた特攻隊、ジハーディストが都市の中で実行するテロに対処するすべがない。

日本の戦時中のように、市民の動きを事細かに把握し、あらゆる所に検閲に入り、住民同士の密告制度を強くし、警察の権利を強くする、という方向になるしかないように思える。

しかし、自由主義国家の都市でそのような政策は取れないだろう。とすれば、敗北である。

 

対話に応じてくるような相手ではないだろう。とすればあとは、かつてのCIAよろしく、スパイを潜り込ませて要人の暗殺を続けるか?!内部分裂を画策するか?!あるいは国際的に経済的に兵糧攻めを徹底するか?!そんなところしかない。通話・通信・メールの盗聴でも対応しきれないだろう。

しかし、とんでもない集団ができてしまったものだ。世界が何世紀も逆戻りしたような状況だ。

自爆テロ、中東地域での武力制圧をおこなっているが、彼らがあの地域で行政的なことをやっていけるつもりはあるのだろうか?ただ”支配地域を増やしたい”としか見えない。

建設したい国家像を対話の根拠にできないものか?ただ、宗教的権威カリフのみが重要とする集団に国家像を持ったグループもないのかな?

 

安保法案の強行採決をまえに

日本中からの反対の声、もっと慎重に議論すべき、憲法違反の法案、廃案。。。

あらゆる地方からも、また憲法学者を先頭に国民各層からの”反対”の声が上がっているのに、本当に強行採決するんだろうか?!安倍が政治生命をかけようが、筋の悪い法案であることは間違いないし、仮に成立させたにしても、安倍には悪いことしかない。

国民から包囲され、徐々に”お友達”も離れてゆき、今既に兆候も見えるが、寂しく辞任に追い込まれるであろう!

でもそうなったら、そうなるよう努力したいが、その時こそ、日本に民主革命というか立憲革命というか、歴史を再確認し、天皇制をどうすのかまでを視野に入れた、自らの憲法を確固たるものとしてゆく作業が始められるのではないだろうか!その前に、今回成立してしまうかもしれない法律の全面無効化の作業もある!

その時こそ、平和憲法も、国歌も制定し直し、国旗さえも新たに制定してもいいと思う。

 

今12時50分、国会の動きはまだだ。

 

戦後70年不戦 のうそ!

なぜ ”戦後70年不戦状態だった”などという嘘がまかり通るのだろう。

1950年米中代理戦争である朝鮮戦争。この時日本は空前の戦争需要のための好景気となり、その後の経済成長の元を築き上げた。この状態は明らかに”戦時”である。この頃の言葉で言えば”後方支援”か。この時期中国北朝の貧弱な空軍力が幸し、日本が爆撃されることはなかったが、明らかに戦争状態だったのである。

日本は終戦・敗戦でアメリカから戦力不保持を強要され、朝鮮戦争が始まるや、今度は戦力保持をそそのかされ警察予備隊を組織することになる。全てはアメリカ様の思うがままに動いてきたのだ!

 

被害と加害

この8月、広島・長崎・敗戦でテレビも書籍も大賑わい。安保法制も忘れるぐらいだ!

ただ、違和感を感ずるのは圧倒的に、被害者としての体験、悲惨さ、の記事・番組が多かった。しかし中・韓・アジアから見れば日本は圧倒的に加害者とし戦争を遂行した国として見えるだろう。被害の事実を語り継ぐことは、平和憲法9条をもつ国民として、再びの戦争を起こさないために絶対に必要である。日本は戦時中確かに韓国やインドネシアなどでその国にとって有益な施策も行っている。しかし加害の意識の希薄さが、必要以上に中・韓・北朝の脅威を強く感じているのではないだろうか?例えが悪いが、昔のいじめられっ子の反撃を恐れるいじめっ子の心境か。南シナ海での中国の埋め立て工事についても、国際社会(日本、ベトナム、フィリピン、[米])が反発しているが、反応しすぎだ!軍部がちょっと土木工事をしている程度だ。もっと建設的な協議をすべきだ。

 

憲法・自衛権

インターネット放送デモクラTV(http://dmcr.tv)で、今井一氏が、

護憲派の、問題をうやむやにしてきたことに、激しく論難した。

護憲派の現状を弁護するわけではないが、終戦時期からアメリカから要求されるたびに、

1)敗戦で9条を含む憲法を合意の上で受け入れ

2)朝鮮戦争警察予備隊を創設し

3)今や軍事力として一部米軍の肩代わり

を要求されてきた。通常の思考力では混乱させられるのは無理もない状況だ。

今井氏はきっぱりと”私は自衛のための戦争も否定する”と発言した。そういう意見の人も多いが、それは即、実際のなんかしらの攻撃にはどう対応するかの案を含まねばなるまい。”甘んじて攻撃を受ける”わけにも行くまい。ただ戦争・攻撃を受けるからには何かしらの原因があるわけで、アメリカの9.11などもそれまでのアメリカの中東に対する対応から発生した。その原因を取り払うのが外交努力なのではないか!幸いアメリカとは違い、戦後日本は対外的に大きな禍根を残すような戦争はしていない。

安倍政権が武器輸出3原則さえ無効にして、アベノミクスの完成を軍事産業まで動員して成し遂げようとしているが、武器産業を拡大すれば戦争さえ必要になり、戦争の方向への画策が始まる。アメリカを見ればわかる。

 

ここはやはり5年~10年をかけた、ゼロベースでの憲法制定を目指すべきではないだろうか。環境権など不備な部分の補充、もう古くなったものの削除、象徴天皇制までも、国歌、国旗まで含めて検討・議論を加える必要がある。

(議論を進める、その方法が難しい!のは分かっているが...)

 

原発論議

原発のメリットは何だろう?

 1)原発製造、販売で産業に対する牽引力を持つ

 2)百歩譲って、クリーンなエネルギーである

 3)百歩譲って、安価なエネルギーである

 4)原爆製造能力の可能性が残せる

など上げられるであろうけど、そのデメリットは何だろう?

 1)事故が起これば、個人で言えば、避難を余儀なくされ、仕事を失い、

ふるさとを追われ、

 2)同様、国家としても、莫大な費用が発生し、広大な面積の国土が失われる。

 3)処理が難しい、汚染廃棄物が増加してゆく

 4)原発建設で地元、地域住民の分断が発生する

ここで、デメリットの1)2)は決定的だ。事故が発生したとき、避難を迫られ、ふるさとを追われる!他のエネルギーでの事故発生時とは比較にならないほど重大な影響がある。

CO2の発生がないとの言い分は、全エネルギー製造過程をみると怪しい言い分だが、原発のデメリットはCO2発生による影響がいかに大きくとも即刻中止しなければならないほど大きい!